品名 | Code No. | 包装単位 | 価格 | 備考 |
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ISOSPIN Plant RNA | 310-08171 | 50回用 | 32,500円 | |
Assist Buffer for ISOSPIN Plant RNA | 315-08501 | 50回用 | 9,000円 | 専用オプション製品 |
製造元 (株)ニッポンジーン
表示価格は希望納入価格 (税別) です。
ISOSPIN Plant RNA(アイソスピン プラント RNA)は、植物組織からRNA を抽出・精製するためのキットです。本キットは、カオトロピックイオン存在下でRNA がシリカへ吸着する原理を応用しており、フェノールやクロロホルムを使用しません。使用するスピンカラムは、カラム容積を最大限確保しており、内封されたシリカゲル膜は、充分なRNA 吸着容量と高い溶出効率を確保しています。
本キットでは、夾雑物を遠心分離により除去する方法とシリカゲル膜上でのDNase I 処理を採用しており、約1 時間で高純度のRNA を抽出・精製できます。
本品は、植物組織からのRNA抽出キット「ISOSPIN Plant RNA」専用のオプションバッファー(補助試薬)です。キットのみでは抽出困難な植物試料からでもISOSPIN Plant RNA のPT-Extraction Buffer に本品を加えるだけで、高収量、高純度なRNAを抽出することができるようになります。
遠心分離による夾雑物の除去とシリカメンブレン上でのDNase I 処理により高純度なRNA抽出が可能です。
フィルターによる前処理が不要試料のホモジナイズやろ過を目的としたフィルター処理を必要としません。本キットは遠心分離により夾雑物を沈殿して除去します。
フェノール、クロロホルムが不要フェノールやクロロホルムなどの毒性有機溶媒は使用しません。
DNase I 添付DNase I (RNase free)がキットに含まれているため、別途購入の必要はありません。
抽出困難な植物試料(松葉やバラ)にはAssist Buffer添加いままで困難だったマツ(葉)、バラ(葉、花弁)、ツバキ(葉)、ブドウ(果肉、外皮)などからも効率よくRNA抽出可能です。
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構成品 | 容量 | 保存 | 備考 |
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PT Extraction Buffer (植物用) | 30 ml x 1本 | 室温 | |
PT Binding Buffer (植物用) | 40 ml x 1本 | 室温 | エタノール含有 |
PT Wash1 Buffer | 40 ml x 1本 | 室温 | エタノール含有(洗浄液) |
PT Wash2 Buffer | 40 ml x 1本 | 室温 | エタノール含有(洗浄液) |
DNase I (RNase free) | 2,000 units x 1本 | -20°C | |
10 x DNase I Buffer | 1 ml x 1本 | -20°C | |
ddWater (RNase free) | 1 ml x 8本 | 室温 | DNase I 溶液調製用・溶出用 |
Spin Column | 50 本 x 1袋 | 室温 | 上部パーツ:カラム、下部パーツ:Collection Tube |
ニッポンジーンから直送する場合、室温品を入れたキット箱と-20°C品とドライアイスを入れたスチロールボックスを一つの段ボール箱にまとめて入れて常温で輸送しています。
構成品 | 容量 | 保存 | 備考 |
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Assist Buffer 1 | 3 ml x 1 | 室温 | |
Assist Buffer 2 | 2 ml x 1 | 室温 | Assist Buffer 2 中に白色固形物が生じる場合がありますが、品質、性能に問題はありません。このような場合には、容器ごと37°C程度でインキュベートし、白色固形物を完全に溶解させてからご使用ください。 |
別途、ISOSPIN Plant RNA が必要です。抽出液は用事調製してください。また Assist Buffer 1 と Assist Buffer 2 を混合した状態で保存できません。
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本品で得られるRNAの収量の目安は次の通りである。
ホウレンソウ(葉) |
0.5 μg RNA/mg tissue |
ブロッコリー(芽生え) |
1.0 μg RNA/mg tissue |
キャベツ(種子) |
1.3 μg RNA/mg tissue |
キャベツ(芽生え) |
1.4 μg RNA/mg tissue |
キャベツ(葉) |
0.1 μg RNA/mg tissue |
タケ(葉) |
0.3 μg RNA/mg tissue |
チューリップ(球根) |
0.2 μg RNA/mg tissue |
ISOSPIN Plant RNAと他社製品を用いて、プロトコールに従ってキャベツの種子(約4 mg)および葉(約30 mg)からRNAを抽出した。抽出したRNAは、吸光スペクトル測定およびゲル電気泳動により比較した。さらに、抽出したTotal RNAを鋳型に逆転写を行い、得られたcDNAをGeneAce SYBRR qPCR Mix α Low ROXを用いてリアルタイムqPCRを行った。
吸光度スペクトル測定結果より、ISOSPIN Plant RNAはA社より低いA230の値を示し、多糖類などの夾雑物が効率良く除去できていることが分かった(図1)。
キャベツ種子 |
キャベツ葉 |
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図1 吸光スペクトル測定 |
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【RNA添加量】 種子(1μg)/葉(0.5μg) 【Marker】 RNA Ladder(RNA添加量と同量) 1% Agarose S(ホルムアルデヒド変性) |
図2 変性ゲル電気泳動 |
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キャベツ種子 |
キャベツ葉 |
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【試薬】 GeneAce SYBR® qPCR Mix α Low ROX 【鋳型】 抽出したTotal RNAを鋳型に逆転写 【装置】ABI 7500 Fast 【増幅鎖長】441 bp 【テスト数】n=3 赤色: ISOSPIN Plant RNA 緑色: A社製品 |
図3 リアルタイムqPCR |
タケカルス
(ハチク培養細胞Pn(rpc00047)株から形成)
ISOSPIN Plant RNAと他社製品を用いて、プロトコールに従って各量のタケカルスからRNAを抽出した。抽出したRNAは、吸光スペクトル測定およびゲル電気泳動により比較した。さらに、抽出したTotal RNAを鋳型に逆転写を行い、得られたcDNAをGeneAce SYBRR qPCR Mix α Low ROXを用いてリアルタイムqPCRを行った。
※本実験で使用した竹のカルスは、富山県立大学 荻田信二郎博士(現、公立大学法人県立広島大学)よりご提供頂きました。尚、使用したタケカルスは理化学研究所バイオソースセンターへ委託されたハチク培養細胞Pn(rpc00047)株から形成されたものです。
吸光度スペクトル測定結果では、ISOSPIN Plant RNAはA社より低いA230の値を示すことから、多糖類などの夾雑物が効率良く除去できていることが分かった(図1)。また、アガロースゲル電気泳動で比較した結果からも、ISOSPIN Plant RNAは効率よくRNAを抽出できていることが確認できた(図2)。
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【ゲル】0.8% Agarose S/TAE 【RNA添加量】最終溶出量の1/10(5 μl) 【Marker】OneSTEP Marker6(5 μl) |
図1 吸光スペクトル測定 |
図2 アガロースゲル電気泳動 |
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【試薬】GeneAce SYBR® qPCR Mix α Low ROX 【装置】ABI 7500 Fast 【鋳型cDNA】抽出したTotal RNAを鋳型に逆転写 【増幅鎖長】197 bp 【テスト数】n=3 |
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図3 リアルタイムqPCR |
抽出液の粘性の様子
左:ISOSPIN Plant RNA
右:B社製品
ISOSPIN Plant RNAとB社製品を用いて、プロトコールに従ってチューリップ球根(100 mg)からRNAを抽出した。抽出したRNAは、吸光スペクトル測定およびゲル電気泳動により比較した。さらに、抽出したTotal RNAを鋳型に逆転写を行い、得られたcDNAをGeneAce SYBRR qPCR Mix α Low ROXを用いてリアルタイムqPCRを行った。
チューリップ球根サンプルは粘性が高く、抽出が難しいとされている。右写真は、チューリップの球根を液体窒素ですり潰して粉末状にした後、1.5 mlチューブに量り取り、各社の抽出Buffer中でペッスルにてすり潰した後の様子である。チューブを逆さにして溶液の粘性を比較した。
ISOSPIN Plant RNAは粘性の高いチューリップ球根からもRNAを抽出できた。
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![]() 最終溶出量の1/10(5 μl) |
図1 吸光スペクトル測定 |
図2 アガロースゲル電気泳動 |
ISOSPIN Plant RNA 製品マニュアルをご覧ください。
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