品名 | Code No. | 包装単位 | 価格 | 備考 |
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PCR Inhibitor CleanUp Kit | 315-09461 | 50回用 | 27,000円 | |
製造元 (株)ニッポンジーン
表示価格は希望納入価格 (税別) です。
PCR Inhibitor CleanUp Kitは、PCRや逆転写反応(RT-PCR)などの核酸増幅反応を阻害する物質を、核酸溶液から効率的に除去するためのキットです。
本品は、AC Slurry とFilter Columnから構成され、AC Slurryに含まれる活性炭や親水性ポリマーにより、核酸溶液に含まれる腐植物質(フミン酸)、ポリフェノール、タンニン、メラニン、多糖類、色素などのPCR阻害物質を吸着して除去することができます。カラムにAC Slurryを充てんし、核酸溶液を添加して遠心するだけの簡単な操作です。精製した核酸溶液は、PCRやRT-PCRなどのアプリケーションに使用できます。
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構成品 | 容量 | 保存 | 備考 |
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AC Slurry | 50 mL | 室温 | AC Slurry は、活性炭と親水性ポリマーを含むスラリー(懸濁液)です。 |
Filter Column | 50 本 | 室温 | Filter Column は、本キット専用カラムとコレクションチューブからなります。 |
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ポリフェノールを多く含むイチゴの葉から、簡易抽出試薬Template Prepper for DNA (Code No. 316-08911)を用いて回収したDNA溶液(遠心上清液)を、本品とA社品のプロトコールに従ってカラム精製を行った。
結果 着色が見られたDNA溶液は、本品で処理することで着色成分が取り除かれた。 PCR増幅も確認され、PCR阻害物質がDNA溶液から除去されたことが示唆された。
腐植物質を多く含む土壌から、ISOSPIN Soil DNA(Code No.310-09151)を用いてDNAを抽出した。得られたDNA溶液を希釈せずにPCRを実施すると酵素反応に阻害が見られたため、本品とA社品のプロトコールに従ってカラム精製を行った。
結果 本品で精製したDNA溶液は、吸光度比260/230値が処理前より大きく改善され、他社キットよりも高い値を示した。また、5倍希釈、10倍希釈する前の鋳型DNA濃度においてもPCRによる増幅産物が確認された。
Jurkat細胞からISOSPIN Cell & Tissue RNAを用いてRNAを抽出した。 メラニンを含まないRNA溶液(コントロール)、RNA溶液中に100 ngのメラニンを添加したもの(Non-treated)、メラニンを添加してから本品を用いて処理したもの(クリーンアップ後)それぞれをテンプレート*1にし、GeneAce cDNA Synthesis Kitを用いてcDNAを合成した。 合成したcDNAを鋳型にGeneAce Probe qPCR Mix IIを用いてリアルタイムPCRを行った(2ステップ RT-qPCR、増幅領域:hGAPDH)。
*1 メラニンを溶解させるため、微量の塩基(NaOH)を加えた。メラニンを添加していないコントロールにも同量の塩基を添加した。
コントロール:メラニンを含まないRNA溶液(Non-treated)
メラニンを添加したRNA溶液(Non-treated)
メラニンを添加したRNA溶液(クリーンアップ後)
結果 PCR Inhibitor CleanUp Kit(本品)で処理する前のRNA溶液ではメラニンによる逆転写反応の阻害が見られたが、本品で処理した後では、コントロールと同等のRT-qPCRの立ち上がりを示した。このことから、本品によって逆転写反応を阻害するメラニンを除去できたことが確認された。
ブドウ果皮(巨峰とシャインマスカット)から、簡易抽出試薬Template Prepper for DNA (Code No. 316-08911)を用いて回収したDNA溶液(遠心上清液)を、PCR Inhibitor CleanUp Kit (本品)のプロトコールに従ってカラム精製を行った。
精製前のDNA溶液と、精製後のDNA溶液それぞれを鋳型にリアルタイム定量PCRを行い増幅効率を比較した。
精製前サンプル | ① ブドウ果皮(50 mg)からTemplate Prepper for DNA を用いて簡易抽出したDNA溶液 |
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精製後サンプル | ② ①で抽出したDNA溶液 50 µLをPCR Inhibitor CleanUp Kit(本品)を用いて精製したDNA溶液 |
①と②それぞれのDNA溶液2.5 µLを25 µL反応系のPCRの鋳型として添加し、18S rRNA(増幅長 400 bp)の増幅を行った。
*各サンプルのct値平均(n=2, 各3well):巨峰果皮の精製後サンプルct値: 28.5、シャインマスカット果皮の精製後サンプルct値: 26.2
*巨峰果皮とシャインマスカット果皮ともに、精製前サンプルでは増幅が見られなかった。
結果 巨峰果皮およびシャインマスカット果皮から抽出したDNA溶液を本品で精製することで、PCRを阻害する夾雑物が除去され、リアルタイムPCRでの検出が可能となった。
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PCR阻害物質 | サンプル例 |
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腐植物質(フミン酸) | 土壌 |
ポリフェノール、タンニン | 植物、食品 |
メラニン | 毛髪 |
多糖類(ポリサッカライド) | 筋肉、植物、菌類、藻類 |
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