EasyAmp Kudoa septempunctata Detection Kit
クドア・セプテンプンクタータの定性検査試薬
品名 |
Code No. |
包装単位 |
価格 |
備考 |
EasyAmp Kudoa septempunctata Detection Kit |
391-5210 |
50反応用 |
50,000円 |
|
製造元 (株)ニッポンジーン
販売元 (株)ファスマック
表示価格は希望納入価格 (税別) です。
製品説明
本製品は、Loop-mediated Isothermal Amplification(LAMP)法を用いてクドア・セプテンプンクタータを検出するための遺伝子検査キットです。本製品の2x LAMP Master Mix は、等温遺伝子増幅に必要な耐熱性鎖置換型DNA ポリメラーゼ、耐熱性無機ピロホスファターゼ、Mg2+、dNTPs、至適化されたBuffer、二本鎖DNA 結合性蛍光色素を含んでおり、増幅したDNA を蛍光検出装置(使用例参照)によって検出することが可能です。
注意事項
本品は耐熱性ピロホスファターゼを含むため、ピロリン酸の生成による不溶物質(白濁)の形成は起こりません。濁度測定装置では検出できませんので、蛍光測定装置をご使用ください。
- EasyAmp Kudoa septempunctata Detection Kit は、厚生労働省「平成28年4月27日付け生食監発0427第3号(別添)」において「ヒラメからのKudoa septempunctataの検査法」のスクリーニング検査法に収載されました。
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製品内容
EasyAmp Kudoa septempunctata Detection Kit (50反応用)
構成品 |
容量 |
保存 |
備考 |
2x LAMP Master Mix |
640 μl x 1 |
-20°C遮光 |
|
Kudoa 陽性コントロール |
150 μl x 1 |
-20°C遮光 |
|
Kudoa Primer Mix |
375 μl x 1 |
-20°C遮光 |
|
保存方法
試薬は-20˚C で暗所にて保存し、使用期限内に使用してください。試薬は使用ごとに融解し、残った試薬は再度-20˚C で保存してください。
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使用例
プロトコール
- ヒラメ組織からの DNA 抽出
本品にDNA抽出用試薬は含まれておりません。EasyPrep DNA Extraction Reagent(別売)のご利用を推奨いたします。くわしくは取扱説明書をご覧ください。
- プレミックスの調製
2x LAMP Master Mix(12.5 µL/テスト)とKudoa Primer Mix(7.5 µL/テスト)を必要テスト数分添加し、プレミックス(合計 20.0 µL/テスト)を調製します。
- プレミックスの分注とサンプルの添加(LAMP反応液の調製)
反応用チューブにプレミックスを 20.0 µLずつ分注します。以下の順番で各サンプルを 5.0 µL 添加してLAMP反応液容量を 25.0 µL とします。
1) 陰性コントロール用のチューブに陰性コントロール(滅菌蒸留水等)を 5.0 µL 添加してキャップを閉じます。
2) 検査対象用のチューブに 1.で調製したDNA溶液を 5.0 µL 添加してキャップを閉じます。
3) 陽性コントロール用のチューブに Kudoa 陽性コントロールを 5.0 µL 添加してキャップを閉じます。
- LAMP反応
蛍光検出装置にセットして、63˚C、30 分間 LAMP 反応を行った後、会合曲線解析もしくは融解曲線解析を行います。
- 結果の判定
陰性コントロールで増幅が認められず、Kudoa陽性コントロールで増幅が認められる場合に検査は成立したとします。
次に、検査対象の増幅が認められ、会合曲線もしくは融解曲線解析の結果が Kudoa陽性コントロールの結果に対し±1˚C の範囲である場合に、検査陽性と判定します。
各蛍光検出装置の設定方法
その他のリアルタイムPCR装置について
以下の設定ができるリアルタイムPCR装置であれば、本製品の使用は可能だと考えられます。使用にあたっては事前に、上記LightCycler やABI7500の設定例を参考に各装置マニュアルに従って条件を設定し、陰性コントロールと陽性コントロールを用いた動作確認を行って下さい。
<設定方法の一例>
- 反応条件: 「63°C、60秒 x 30サイクル」 → 「融解曲線解析」
- 蛍光波長: ResoLight Dye (もしくは SYBR Green I )を測定する波長に設定
- Applied Biosystems社製装置の場合: ROX Passive Reference は、「(none)」を選択
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Data 1. EasyAmp Kudoa septempunctata Detection Kit の特異性確認試験
クドア属3種(Kudoa septempunctata, Kudoa thyrsites, Kudoa lateolabracis)がそれぞれ寄生するヒラメ組織を用いて特異性の確認を行いました。
ヒラメ組織からEasyPrep DNA Extraction Reagentを用いてDNAを粗抽出し、滅菌水で5倍もしくは100倍に希釈しました。得られた粗抽出DNA溶液にも対応可能な2x DirectAce qPCR Mix を使用して、PCR法で増幅し、クドア属が寄生しているか確認しました。各クドア属検出用プライマー対は、水産庁の下記検査法記載のものを使用しました。外部サイトリンク: http://www.jfa.maff.go.jp/test/saibai/pdf/kudoa_notice_04.pdf
結果 実験に用いるヒラメ組織に、各クドア属が寄生していることを定性PCR検査で確認できました。
次に、EasyAmp Kudoa septempunctata Detection Kitを用いてLAMP法で増幅を行い、クドア属のうち、クドア・セプテンプンクタータのみが検出されるのかを確認しました。
注) キットの標準プロトコール「63°C, 30 min」よりも2倍の時間反応させて非特異的な増幅がみられないか確認しています。
結果 Kudoa septempunctata の寄生したヒラメ組織は、5倍希釈、100倍希釈ともに増幅が認められましたが、Kudoa thyrsires、Kudoa lateolabracis の寄生したヒラメ組織からはいずれも増幅が認められず、「EasyAmp Kudoa septempunctata Detection Kit」の高い特異性が本試験において確認されました。
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資料 Data Sheet
製品マニュアル
SDS(Safety Data Sheet)
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関連情報
備考
- 本製品は、クドア・セプテンプンクタータを検出するためのキットです。その他の目的にはご使用になれません。
- LAMP 法専用リアルタイム濁度測定装置 (栄研化学株式会社) では使用できません。
- 試験環境の汚染を防ぐため、LAMP 法反応後の増幅産物の電気泳動等の操作およびオートクレーブ高圧滅菌処理は行わないでください。
- LAMP (Loop-mediated Isothermal Amplification) 法は、栄研化学株式会社により開発された日本産の等温遺伝子増幅法です。
参考文献
- Onishi T, Lim B, Nojima N, Ogasawara K, Inagaki S, Makitsuru K, Sasaki M, Nakane K, Tsuchioka H, Horikawa K, Kawabe M, Minegishi Y, Miyazaki N, Sugita-Konishi Y: Inter-laboratory study to validate new rapid screening methods for Kudoa septempunctata. Biocontrol Science, 21, 135-138 (2016)
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