ヨーネ・ファインドプロ®
動物用体外診断用医薬品
IVD
製品説明
ヨーネ病は、牛、綿羊、山羊等の反芻動物がヨーネ菌( Mycobacterium avium subsp. paratuberculosis )に感染して起こる家畜伝染病です。本キットを用いたリアルタイムPCR(ハイブリダイゼーション法)により、ヨーネ菌特異的DNAを検出、定量することができます。
特長
- インターナルコントロールを使用するため、PCRの阻害による偽陰性の可能性を排除できることができます。
- 検量線作成のための陽性コントロールが予め濃度調製されているため、希釈調製する必要がありません。
- ウラシル-N-グリコシラーゼを添加することにより、キャリーオーバー防止処理を行うことができます。
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製品内容
ヨーネ・ファインドプロ® (100検体用)
構成品 |
容量 |
備考 |
核酸増幅試薬 |
1,070 µL × 4本 |
|
ウラシル-N-グリコシラーゼ |
50 µL × 1本 |
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インターナルコントロール |
100 µL × 1本 |
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陽性コントロール1 |
100 µL × 1本 |
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陽性コントロール2 |
100 µL × 1本 |
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陽性コントロール3 |
100 µL × 1本 |
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陽性コントロール4 |
100 µL × 1本 |
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陽性コントロール5 |
100 µL × 1本 |
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陰性コントロール |
100 µL × 1本 |
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プライマーMP10-1 |
25 µL × 1本 |
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プライマーMP11-1 |
25 µL × 1本 |
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プローブIS900-6 |
25 µL × 1本 |
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プローブIC |
25 µL × 1本 |
|
効能または効果
糞便中のヨーネ菌DNAを検出、定量します。
貯蔵方法
貯蔵:-20℃
有効期間
製造後24か月間
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判定方法
以下の試験成立条件を全て満たし、かつ1穴(又は本)以上でFAMの蛍光強度の上昇を認める場合、
ヨーネ菌DNA陽性とします。2穴(又は本)ともFAMの蛍光強度の上昇を認めず、かつ2穴(又は本)ともAtto532
の蛍光強度の上昇を認める場合は、陰性とします。2穴(又は本)ともFAMの蛍光強度の上昇を認めず、かつ
1穴(又は本)以上でAtto532の蛍光強度の上昇を認めない場合は、判定不能とします。
陽性コントロール1~5を用いた用量-反応式から検体中のヨーネ菌DNA濃度を計算します。
なお、DNA濃度0.001 pg/PCR以上の時、ヨーネ菌分離成績と高い一致率を示しました。
試験成立条件:
- 陽性コントロール1~5の定量サイクル(Quantification Cycle; Cq)値注1)とその濃度を用いて導かれた検量線の相関係数(R)の二乗値(R2)が、0.9以上であり、PCR効率(Efficiency)注2)は80~120%である。
- 陽性コントロール1を鋳型にした場合、2穴(又は本)ともFAM(IS900を検出)の蛍光強度の上昇注3)を認め、かつCq値が25±3サイクルである。また、陽性コントロール5を鋳型にした場合、2穴(又は本)中1穴(又は本)以上でFAMの蛍光強度の上昇を認める。
- 陰性コントロールを鋳型にした場合、2穴(又は本)ともFAMの蛍光強度の上昇を認めず、かつ2穴(又は本)ともAtto532(ICを検出)の蛍光強度の上昇を認める。
- 注1) 定量サイクル(Quantification Cycle; Cq)値:Cq値の設定は以下の方法もしくは使用機種推奨の方法に従う。
- Crossing Point 法:
PCRによりターゲット遺伝子の増幅が指数関数的に起こる領域内で、一定の増幅産物量に相当する蛍光値を閾値として設定したとき、閾値と増幅曲線との交点をCq値とする。
- 2nd Derivative Maximum 法:
増幅曲線の二次導関数(2回微分した曲線)を求めてそれが最大となる点をCq値とする。Cq値は、蛍光の指数関数的増加が視察されるサイクル数、あるいは増幅速度の変化率が最も大きい点であることを意味する。Cq値は各サンプルにおけるターゲット遺伝子の初期濃度を算出するために使用する。検量線を作成するために、5段階濃度の陽性コントロール1~5の濃度のCq値を算出する。Cq値と初期テンプレートDNA濃度の対数値は直線関係にあるので、検量線の一次関数式を求める。本式を用いて、未知サンプルのCq値よりサンプル中のターゲット遺伝子量を算出する。
- 注2) PCR効率(Efficiency) :Cq値に従って作成された検量線をもとに、リアルタイムPCRの効率を下記の計算式により算出する。
- PCR効率(%) = (10(-1/slope)-1)×100
Slope: 検量線の傾き(X軸を初期DNA濃度(log10)、Y軸をCq値とした場合)
- 注3) 蛍光強度の上昇:横軸にサイクル数、縦軸に蛍光強度をプロットしたグラフにおいては、蛍光増幅の立ち上がりとして表示される。
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使用上の注意
添付文書を熟読の上ご使用ください。
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Q & A
- 1. ヨーネ・ファインドプロを使用するときの取扱い上の注意することは
- ・ 使用しない試薬は、既定の温度(-20 ℃)で保存すること。その際、-25 ℃以下にならないように注意すること。
・ 使用後の試薬は、直ちに既定の温度(-20 ℃ )に戻すこと。
・ 調製後の反応液は速やかに使用すること。
・ 直射日光、高温は本キットの品質に影響を与えるので避けること。
- 2. 残った試薬は次に新しく購入したキットの試薬と一緒に使用できるか
- 本キットは同一製造番号の試薬を用いた場合に、正確な結果が得られるように調整されているので、使用に先立っては必ず各構成品の製造番号を確認してください。また、他の製造番号の診断試薬と組み合わせて使用しないでください。
- 3. ヨーネ・ファインドプロを使用するために必要な器具、試薬は
- マイクロピペット、フィルター付マイクロピペットチップ、マイクロチューブ、小型遠心機、PCR用96穴プレートあるいは0.2 mL PCR用チューブ、リアルタイムPCR装置、手袋
- 4. 凍結融解の影響は
- 凍結融解15回までは反応に影響をおよぼさないことを保証しています。陽性及び陰性コントロールは、開封後9か月まで4℃で保管することができます。
- 5. 糞便からの核酸抽出に関する基本的注意事項は
- ・ 糞便からの核酸抽出の精度管理は、ヨーネ病検査マニュアルに準じて行うこと。
・ ヨーネ菌DNAの抽出・精製には、抽出精製試薬キット「ヨーネ・ピュアスピン」(株式会社ファスマック)を使用する。その他のキット、試薬を用いる場合は、ヨーネ病検査マニュアル(農研機構 動物衛生研究部門)に基づき、ヨーネ菌DNA抽出効率が同等以上であることが確認された製品を用いること。
・ 抽出精製されたDNAは、-20℃で保管すること。
- 6. 判定に関する基本的な注意事項は
- ・ リアルタイムPCR装置の機種毎の設定方法に関する注意事項各装置の設定を以下の表に従って行う。
・ 上記以外の機器の使用に関する注意
基本的には装置のデフォルト設定で検査を実施する。自動解析モードで引かれたスレッショルドラインが非特異的なバックグラウンドの蛍光増幅曲線と交叉する場合には、スレッショルドラインの設定位置をマニュアルモードにより、交叉しないように設定を変更する。その際、新たに設定するスレッショルドラインの位置は、FAMでは陽性コントロール、Atto532では陰性コンロールの蛍光強度が指数関数的に増幅している範囲内に設定すること。
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資料
SDS(Safety Data Sheet)
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関連情報
備考
- 本製品は国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構、株式会社ニッポンジーンが所有する特許のライセンスを受けて製造販売しています。
関連製品
- 購入に関するお問い合わせ先
- 株式会社ファスマック 遺伝子検査事業部
住所: 〒243-0041 神奈川県厚木市緑ヶ丘5-1-3
電話: 046-295-8787
ファックス: 046-294-3738
メールアドレス: gmofasmac.co.jp
- 製品に関するお問い合わせ先
- 株式会社ニッポンジーン 診断試薬部
動物用体外診断用医薬品 窓口担当 まで
住所: 〒930-0982 富山県富山市荒川1丁目1番25号
電話: 076-442-3611(受付時間:平日9:00-12:00、13:00-17:00)
ファックス: 076-443-9121
メールアドレス: animal-ivdnippongene.com