♦試薬の調製 : 植物サンプルからDNAを抽出する場合には、以下の試薬(A, B, C)を調製する。試薬(A, B, C)は、抽出に必要な量だけを使用直前に調製する。調製した試薬は保存すると収量の低下及び酵素反応阻害物質の混入を招く恐れがあるので、使いきるようにする。
注意 : 2-Mercaptoethanolは、消防法により危険物に指定されておりますので、取り扱いの際には注意事項を確認下さい。
ポリフェノ−ル等が多い植物の場合
注意 : NaBH4は、消防法により危険物に指定されておりますので、取り扱いの際には注意事項を確認下さい。
Smaple, 0.01〜0.1 g*1)
↓←Wash Buffer+2-ME, 1 ml
↓混合
↓遠心分離 (14K×g, 4°C, 10分)
沈殿*2)
↓←Solution I+2-ME 300, µl注3)
↓ボルテックス, 1〜2秒
↓←1% NaBH4 30 µl*4)(ポリフェノールが多い植物の場合に行う)
↓混合 (ポリフェノールが多い植物の場合に行う)
↓←Solution II, 150 µl*5)
↓ボルテックス, 10秒
↓インキュベート, 50°C, 10分*6)
↓←Solution III-A, 100 µl*7)
↓←olution III-B, 120 µl
↓ボルテックス 1〜2秒
↓静置, 氷上, 10分間
↓遠心分離 (14K×g, 4°C, 10分)
水相*8)
↓←2倍量エタノール(室温保存)
↓混合
↓遠心分離 (6K×g, 室温, 1分)*9)
沈殿
↓←70%エタノール, 1 ml
↓混合
↓遠心分離 (6K×g, 室温, 1分)
沈殿
↓風乾*10)
↓←TE (pH 8.0)
DNA溶液*11)
*1) 植物の場合0.01〜0.1gをカッタ−等で1mm角に切るか、液体窒素で凍結・粉砕して使用する。凍結・粉砕した方が収量は高くなる。特に木本植物の場合には、凍結・粉砕しないと収量がきわめて低くなる場合がある。
植物試料は、凍結・粉砕後、直ちにWash Buffer中に浸す。空気中に長時間放置すると、ポリフェノ−ル類が酸化し褐変反応が進み、DNA抽出を行う際に支障をきたすことがある。
*2) できるだけ上清を除く。切り刻んだ試料を用いた場合には、遠心操作を行っても試料が浮遊し、上清を除くのが困難となるが、チップの先を溶液に入れて吸い出し、なるべく溶液を残さないようにする。
*3) Solution I中に白い結晶が現れることがある。このような場合には、 50°C程度の湯浴中で結晶を完全に溶解した後、内容物が均一になるよう撹拌してから使用する。
また、SolutionIにはタンパク質変性剤等が含まれているので、取り扱いには注意する。目に入ったり、皮膚に付着した場合には直ちに多量の水で十分に洗い流す。
*4) NaBH4(テトラヒドロほう酸ナトリウム:消防法により危険物に指定されています)は、強力な還元剤であり、植物組織中に含まれるポリフェノ−ル類の酸化を抑えるために使用する。NaBH4を添加すると泡が発生し、チュ−ブから泡が漏れたり、チュ−ブのふたを開ける際に内容物が飛び散る危険性があるので、十分に注意する。
NaBH4を添加した場合、添加混合した後や50°Cでのインキュベ−ト前後等、軽くスピンダウンして泡を静めることでこのような危険性を回避することが出来る。
*5) 本品に含まれるSolution IIの主成分は塩化ベンジルである。塩化ベンジルは消防法により危険物に指定されているので、取り扱いの際には注意が必要である。(詳細は製品添付マニュアルp.3 IV使用上の注意を参照)
目や皮膚等に付着した場合には、ただちに以下の処置を行う。
なお、異常が認められた場合には、ただちに医師の診察を受ける。
*6) Solution IIの主成分である塩化ベンジルによって、細胞壁、細胞膜、核膜等が破壊され、DNAが水相に溶け出す。植物試料の場合には、通常、形態の変化は目で確認できない。
*7) Solution III-Aは、使用前によく振り均一にした後、先を切ったチップで吸う。
*8) 有機相の塩化ベンジルや遠心後に認められる白い固形物や浮遊している植物片等、水相以外の物質ができるだけ混入しないようにする。水相以外の物質が混入してしまった場合には、再度遠心操作を行い、水相のみを採取する。
水相が白く濁っている場合には、水相にSolution III-A, Bを再度加え、混合した後遠心操作(14k×g, 4°C, 10分間)を行い、水相を使用する。(製品添付マニュアルp.8 VIトラブルシュ−ティング参照)
*9) 遠心操作は、室温で保存してあるエタノ−ルを添加後直ちに行う。-20°C等の低温で静置すると夾雑物が混入してくる場合がある。
*10) 沈殿を完全に乾燥すると非常に溶解しにくくなるので、乾燥し過ぎないように注意する。
*11) DNA溶液に溶解しない物質がある場合には、氷上にてしばらく静置してDNAを溶解させた後、軽く遠心して上清を使用する。DNA溶液中のRNAを除く場合には、添付のRNase Aを終濃度10〜20µg/mlになるように加えて、37°Cにて30分間反応させる。必要があれば反応終了後、フェノ−ル/クロロホルム処理を行う。(製品添付マニュアルp.8 VIトラブルシュ−ティング参照)
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